食生活を改めなさいと言われても実感がわかない
肥満は病気の元。
暴飲暴食は体を壊す。
砂糖の摂り過ぎは悪影響を与える。
これらをどこかで聞いたことがあるかもしれません。
しかし、どこか他人事。
病気の本を読んでみても、病気や食生活の解説はしてあるけれど、どこか実感がわかない。
こういった本に載っている解説イラストはどこか可愛らしく描かれています。
簡単なイラストのおかげで、ある意味病気について分かりやすいといったメリットもあります。
しかし、病気になったらこんなに大変なのだ、ということが伝わりにくいのです。
本やネットを読むとどうしたら良いのかということはよく分かるけれど、危機感がわかない。
自分が馴染んできた食生活を変えることは簡単ではありません。
今までの食生活は、自分にとって都合が良かったからです。
自分にとって楽な食生活を変えることは苦痛を伴います。
それを我慢して食生活を改善するには、どこかで危機感を持つ必要があります。
「このままではいけない」
正常性バイアスが働く
悪い食生活が健康に悪いと知識では知っていても、自分だけは、これくらいなら、大丈夫とどこかで思っている。
検査結果にちょっと異常があるけれどこれくらいならまだ大丈夫だろう。
自分にとって都合の悪いことを小さく考えてしまう、これを正常性バイアスといいます。
自分は大丈夫と言い逃れしてしまう。
人は心の平穏を保つために、自分にとって都合の悪い情報を避けたくなるのです。
しかし、自分の体重を直視していますか。
検査の結果を確認していますか。
見たくないのですよね、どこかで。
命(めい )は 食(しょく)にあり
「命(めい )は 食(しょく)にあり」とは、人の命を保つには食べ物が必要だということです。
また命を保ち健康を維持するために食も大切です。
病気の治療も食事も同じ源であることを、医食同源といいます。
現代の食生活は、空腹という生命維持のための目的だけでなくて、嗜好品としての側面も大きくなりました。
そのため、ついつい食べたいものを過食してしまいがちです。
眼の前に好きなものが山盛りある。
どこでもいっぱい売っている。
誰だって誘惑に負けます。
体重だっていきなり10kgとか増加しません。
1kgとか少しずつ増えていきます。
少しくらいならいいか、と考えてしまいます。
その少しが実は積み上がっていくのですが、少しずつ積み上がっていくのでどこかで正常性バイアスがかかります。
どこかで、「このままではいけない」と考えるきっかけが必要なのです。
自分には、ダイエットの本や病気の本が、このきっかけにはなってくれませんでした。
知識は付くけれど、危機感が付かなかったからです。
では、自分にどうやって危機感を与えたか?
それはリアルなものを知ることから始まりました。