食事制限で空腹感と戦うのは不幸かも
ダイエットや食事療法の大敵といえば、空腹感。
食べたいものを我慢している上に、空腹感と戦わなければなりません。
我慢の上にお腹が空く・・・食事制限で挫折するのは当たり前かもしれません。
糖質制限は「きちんと」行えば、ダイエット効果はかなり高いです。
糖質制限を実施してみて、最初の1ヶ月では変化は少なかったですが、2ヶ月目からははっきりと効果が見えてきます。
二の腕やふとももは細くなっていくし、お腹周りもスッキリし始めます。
おお~糖質制限すごいぞ~、という感じでした。
他のダイエット方法に比べて糖質制限は効果がすぐに出てくるので、糖質制限が流行したのだと思います。
しかし、糖質制限では炭水化物の量を減らすため、次の食事時間までに空腹感が出てきます。
そのため空腹感を紛らわす方法とか、オススメの間食とかがたくさん紹介されています。
空腹感だけではなく、おかず食いや間食・・・食費は以前より増えてしまう。
「炭水化物を減らせばいいんでしょう?楽勝!」と最初は単純に考えるのですが、やがて炭水化物を食べられない弊害を感じ始めます。
単なるダイエットだけならば、ダイエット期間を決めてその間だけ空腹感と戦う。
これすらかなり辛いですが、期間中だけなので根性さえ続けばなんとか乗り越えられます。
しかし、ダイエット期間が終わった後は?
リバンウド対策は?
偏ったお気に入りの「もとの」食生活に戻れば、再び体重は増えていきます。
食事療法の場合は、ある期間だけ実行しても意味がありません。
食事療法とは、偏った悪い食生活に気がついて、できる限り健康な食生活に変える事を意味します。
健康な食生活に変えるからこそ、ダイエット効果も続きますし、以前の自分とは違った健康な体を創ることもできるのです。
そのため、食事療法は一時ではなく継続的に続けなければなりません。
言い換えれば、自分にとって、空腹感とずっと戦って生活することは無理でした。
一度にドカ食いできない自分にとっては、炭水化物を減らすことは空腹感との戦いでした。
やがて疑問が湧いてきます。
食べ物が溢れている世の中で、自分はお腹を空かせて生活しているのはなぜなんだ?
ストレスの多い忙しい生活の中、こんなにまで食べる楽しみを捨てて、残りの人生何が楽しいのだろう?
お腹が空くダイエット法はやめてしまえ
糖質制限を3ヶ月間実践して、糖質制限はやめました。
痩せました。予想以上に。
ダイエットは成功したのかもしれません。
けれど筋肉も減りピチピチ感がなくなりました。
野菜を摂っても便秘もしたし、空腹で集中力が切れたり、外食も減り、無理やりおかずばかりを食べたり。
おまけに血液検査の再検査は以前と変わりなく・・・改善してない。
減らした炭水化物の代わりに、おかずを食べていると疑問が湧いてきます。
これ、おかずの分だけ脂質量も増えるんじゃない?それは良くないのでは。
空腹と戦う食事療法を続けるなんて、なんて不自然。
人類(ホモ・サピエンス)の歴史を読みながら、炭水化物(穀物)のおかげで人は飢餓を克服できたのではないのか?!
なのに、自分はお腹を空かせている・・・。
(一方では穀物栽培のために、人類は土地に縛られたと書いてありましたが)
糖質制限で炭水化物を減らす食事をすると、
お寿司も食べに行けない、うどんもそばも食べに行けない。
ピザもパスタも食べに行けない。
お得な定食もご飯が付いてくるから減らさなきゃいけない。
おにぎりよりおかずを選ばなきゃならない。
お腹が空いて糖質の少ない間食をしているとき、自分はなぜこんなものを食べているのか?
食べたくもない、おまけに値段も高めの間食を食べている。
果物もキウイやイチゴは糖質が少ないって?
キウイもイチゴも量が少なくて、高いんだよ。
ちょっとだけ低糖質にしたらって?
もとは糖質大好き人間だから、糖質を摂り始めたらもっと食べたくなる。
自分はおかずよりも炭水化物を摂りたいんだー。
糖質制限の食事療法をやめました。
一定の効果はあるけれど、糖質制限中、幸せではありませんでした。
糖質制限を推奨している本の中で、印象深い記述を覚えています。
著者は、「体型は維持できているし食後の仕事ははかどる。しかし、食べる楽しみはなくなった」と述べています。
推奨している人ですらこう書いている。
空腹感と戦う生活は、自分は幸せではありません。
食事療法に変えると幸せ感が戻ってきた
糖質制限をやめました。
かといってもとの食生活に戻ると、将来血管がぼろぼろになる食生活になってしまう。
今はプラークがなくても、将来はきっとなる。
不健康な食生活に気がついてしまった今は、もとの食生活に戻すことはできません。
糖質制限をやめた後、脂質制限の食生活を始めました。
脂質自体をやめるわけではありません。
タンパク質はきちんと摂るけれど、動物性の「脂」部分をできる限り減らす。
脂質が少なければ糖質は問題なく摂る。
これを実践してみました。
脂質制限に変えると、生活が楽になりました。
炭水化物(お米は脂質少ない)を取れるので、お腹が空きません。
空腹感と戦わなくても済むので、余計な葛藤がなくなりました。
なによりも、これが幸せ感を戻しました。
なぜ自分は飢えているの?
という思いをしなくて済むようになりました。
脂質の多いものを避ければ、外食もできるようになりました。
脂質の少ない部位は値段が安いので、食費が下がりました。
体重はリバウンドしていません。
肌のハリも戻ってきました。
果物も何でも食べられる。
疲れすぎたときに、脂質の少ない甘いものだって食べられる。
外出先の移動中に、小腹がすいたらおにぎりを食べられる。
生活が楽になり、食べる幸せ感が戻ってきました。
おまけに、血液検査の結果がすべて正常値に。
お腹いっぱい感が味わえて、検査結果まで良くなりました。
最初、病院でやや軽めの糖質制限を勧められました。
もちろんお菓子類や菓子パン、ジュース類は禁止です。
病気が怖いので、きちんと指導には従いました。
しかし、食生活については戦い状態になりました。辛い生活。
何が幸せに感じるか、人によって違うでしょう。
しかし、自分にとっては、糖質制限は幸せではありませんでした。
お腹空いた、と思いながら生活していました。
脂質制限では、とにかく空腹感と戦わなくても済みます。
糖質制限をやった後の脂質制限はとても楽でした。
脂質制限では「脂」っぽいものを避けなければいけないので、そこだけは少し不幸な感じです。
洋菓子とか菓子パンとかは食べられないし、揚げ物類を減らさなければなりません。
しかし、幸せでなくなった、と思うほどの辛さではありません。
動物性の脂部分以外は食べられるので、軽めの脂質制限では、食べられない食事メニユーがなくなりました。
脂さえ落とせば、普通の調味料で料理をします。
外食も買い食いもできるようになりました。
食べる幸せが戻ってきた感じがします。
糖質制限をやめて脂質制限にしてから、食後の眠気は感じるようになりました。
血糖値が上がって眠気が出るんだな、と感じます。
糖質制限推進者では、この食後の血糖値の上がり下がりを主張します。
理屈はわかります。
しかし、食事療法は続けることが前提です。
1食だけ炭水化物を抜くプチ糖質制限ですら、
夜に炭水化物を抜くと、お腹が空いて寝られない。
昼に炭水化物を抜くと、夕方空腹感でのたうち回る。
朝に炭水化物を抜くと、午前中からのたうち回る。
お腹が空いて、空腹と戦う食生活は自分はできない。