香川県高松市と高知県高知市をつなぐ国道32号線。
愛媛県松山市と高知県高知市をつなぐ国道33号線。
西条市と高知市をつなぐ194号線。
そして、四国の西側につながっている国道197号線。
国道32号線
高知県高知市と香川県高松市の間の国道が32号線である。
高速道路ができるまでは、この国道32号線が高知ー高松間の移動や物流の道だった。
高速道路を使うとあまり意識しないが、国道32号線を走ると、四国山地の険しさがよく分かる。
しかし、景観が美しい場所でもある。
国道32号線が四国山地に入ると、片方は山で、片方では川が見える。天気が良い時期はこの河川の透明さや色が美しい。
この国道32号線は山沿いの道なので、大雨や台風時には通行止めになる。
また、豪雨などで壁面が崩れることも昔から多い。
崩れては改修し、そこは丈夫になるが、また違う箇所が崩れる。
片側通行で国道32号線を止めないように工事される。
それを昔から繰り返し、そして補強されてきた道である。
国道32号線は、昔から補強され続けている国道なのだ。
高速道路ができてから国道32号線沿いの店は少なくなった。
しかし、国道32号線の途中にある大歩危小歩危は昔から観光名所である。
今は外国人観光客も訪れている。
国道32号線を使って、高知高松間を走るときは、この大歩危で休憩を取る方が良い。
なぜなら四国山地に入ると、山道が続き、そして休憩場所が少ない。
香川県側のまんのう町や高知県側の大豊町に入るまで、なかなか休憩できないからである。
また、緑色の祖谷渓谷や祖谷温泉が有名だ。
祖谷のかずら橋はシラクチカズラで作った吊橋である。
天然のかずらで作った吊橋だが揺れるため、怖がりなので渡ったことはない。
このあたりは平家の落武者の伝説がある。
源氏側が追いかけてきたときに、このかずら橋を切り落とすために吊橋にしたという言い伝えがある。
祖谷は平家の落人伝説が色濃く残っている土地だ。
祖谷渓谷をすぎると、少し平地が開けてくる
山道を走っていると少しホッとする。
井川池田インターチェンジがある。
ここで高松に行く国道32号線と徳島に行く国道192号線に分かれる。
国道192号線は愛媛と徳島を結ぶ道で、吉野川沿いを走っている。
このまま国道32号線を走るほうが早く瀬戸内海側に出ることができる。
国道192号線を走って徳島に向かうと、かなりの距離がある。
高速道路を使って徳島道を走ってもかなりの距離があり、いつまでも徳島道を走っている気がする。
四国は東西に長い。
このまま国道32号線を走ると讃岐平野に入る。
讃岐平野は高知平野とは様子が異なる。
讃岐平野は平坦で小さな山が所々にあり、ため池がある。
香川は降水量が少ないので、ため池が作られた。
讃岐平野は平坦なため、高松の人と話すと、少しの傾斜でもすごく坂があると言う。
高知の坂はおそらく香川の人にとっては崖と思われるかもしれない。
家の作りも、香川と高知では少しずつ違う。
高知では台風でも飛ばないように瓦は二箇所止めていると、業者の人から聞いたことがある。
高知では雨戸のある家が多い。昔は出窓も少なかったらしいが、最近の家では増えてきている。
国道32号線は高速道路ができて、二番手の道になった。
しかし、今も高知と高松を結ぶ重要な道路である。
国道33号線
高知から一番行きやすい市は高松市である。
四国は東西に長いため、徳島市は道を延々と走らなければならない。
では高知と愛媛県の間はどうだろうか。
高知と愛媛間を移動する場合、一番勧める道は高速道路である。
というのは、高知と愛媛の間には、西日本最高峰の石鎚山があるからだ。
石鎚山の標高は1982m。
四国に来た当初は、よく愛媛に遊びに行った。
しかし、いつも愛媛側を望むと石鎚山系がそびえ立つ。
この山を超えていくのか?と思うくらいの迫力がある。
山の上は雲に隠れて見えない時もある。
愛媛県松山市に行く一番楽な方法は、高速道路を使って瀬戸内海に出て、そして瀬戸内海沿いを走っていく方法だ。
しかし、四国の酷い国道も改修工事が進んで整備された。
国道439号線の一部を除いて、多くの道が以前より通りやすい道に変わった。
山道ではあるが。
愛媛県松山市と高知市を結ぶ幹線の国道は、国道33号線である。
高知県から国道33号線を走ると越知町に入る。
越知町役場を抜ける頃、ラーメン屋の自由軒本店が見えてくる。
自由軒は暖簾分けをしていて、高知にいくつか店はあるが、やはり本店が一番美味しい。
醤油、味噌、塩、の味があるが、どれも美味しい。
塩ラーメンの美味しい店にはなかなか巡り会えないが、ここの塩ラーメンはお気に入りである。
味噌も醤油も美味しいので、いつも迷う。
高知では味噌カツラーメンという、トンカツ入り味噌ラーメンがある。
カロリーを気にしない人にはオススメする。
越知町で一息ついて山道を進むと、中津渓谷がある。
青い美しい渓谷なので、時間があれば一息付いて眺めてみよう。
そして国道33号線をそのまま進むと、仁淀川のダムである大渡ダムが現れる。
そして山を超えていくと、久万高原が現れる。
久万スキーランドがあり、四国でスキーが楽しめる場所である。
久万高原を超えると、三坂道路に入る。
昔このあたりは三坂峠という急カーブで急勾配の道路だった。
国道33号線といえば、三坂峠。三坂峠といえば国道33号線の難所。
難所というより、事故多発地帯で心霊スポット扱いされた道だ。
自分にはとても三坂峠を超える自信はない。
今は三坂道路ができて、三坂峠を超える必要がなくなった。
国道33号線の難所はなくなった。
三坂道路ができて、愛媛県の人は久万高原に行きやすくなった。
そして砥部町に入り、平地が広がっていく。
砥部町といえば砥部焼。
白磁で素朴だけれど丈夫である。
使いやすいので行く機会があれば買ってくる。
愛媛県立とべ動物園にも立ち寄る。
あとは松山市内に入る。
道後温泉は外せない。
霊の湯で肌をツルツルにしよう。
国道194号線と国道197号線
国道194号線は、高知県高知市と愛媛県西条市を結ぶ道である。
昔は酷道(国道で悪道のこと)だったと聞く。
寒風山トンネルが抜けて、この道での難所が解消された。
途中に、道の駅木の香温泉がある。
駐車場を見ると、バイクでツーリングをしている人が木の香温泉によく立ち寄っているようだ。
国道194号線沿いには、あの有名な滝壺である「にこ淵」もある。真っ青な仁淀ブルーを観ることができる。
国道197号線は高知市から城川、肱川、大洲市、そして八幡浜に行く道である。なんと最終地点は対岸の大分県。
高知県の津野町に、自由軒(越知町が本店)の葉山店がある。この店のラーメンも美味しい。
国道197号線の途中に梼原町があり、雲の上のホテルで特製のチーズケーキを食べよう。
城川には城川自然牧場がある。ここのハムやソーセージは外せない。
大洲まで来たら、宇和島まで行って鯛めしを食べに行こう。