高知の産直市では、少し前までは文旦が旬だったが、今はたけのこが山盛り並んでいます。
産直市とたけのこ
今、高知のあちこちでたけのこが並んでいます。
安いものは丸ごと1つ300円から買えます。
産直市を覗くと、高知でのその時期の旬のものが山盛り売っています。
早春は文旦、そして今はたけのこ。
暖かくなると、いや高知は南国です。春の時期、暑くなると、そろそろたけのこの季節に入りました。
高知に来た頃、たけのこ掘りに誘われました。
少し土から出たたけのこを探し出し、掘り返します。
くきっと外れる時の感触が快感です。
そのときに、たけのこの美味しさは土に左右される、と聞きました。
つまり、土壌の質がたけのこの美味しさの決め手になります。
たけのこのえぐみ
たけのこは収穫してから時間が経つごとにアクが出て、えぐみが増えていきます。
えぐみの原因物質は、シュウ酸やホモゲンチジン酸などです。
たけのこを米ぬかで茹でてアクを取る方法が一般的に知られています。
これは、米ぬかに含まれるカルシウムがシュウ酸と結合して、シュウ酸カルシュウムになり、えぐみ(アク)を感じなくなるからです。
そのため、掘り出されたたけのこは、えぐみを増やさないために、できる限り早く茹でなければなりません。
産直市で朝掘りたけのこを買って、すぐに茹でましょう。
もしくは、市場に出回ったたけのこであれば、生のものより茹でたたけのこを買うほうがえぐみは少なくなります。
生のたけのこを買ってきてとりあえず夜まで放置はだめ。はえぐみが増すだけです。
手に入れたらとにかく早く茹でる。
たこのこの中の部分に白い物が付いていることがあります。
これはチロシンというアミノ酸で、時間が経つと酸化してホモゲンチジン酸に変化します。
ホモゲンチジン酸はアルカリ性の米ぬかで煮ると溶け出します。
ちなみにチロシンは、抑うつやストレスに効くと言われサプリメントでも売られているアミノ酸の一種です。
たけのこを米ぬかで煮るということは、非常に化学的な調理法なのです。
たけのこのアク抜きの時に米ぬかが手に入らないときは、米の研ぎ汁と生米を入れて煮ましょう。
また、たけのこのアク抜き方法に、大根おろしを使う人もいます。
切ったたけのこを大量の大根おろしに漬け、アク抜きをします。
なぜ大根おろしか?
大根はアルカリ性食品だからです。
またアルカリ性でアク取りができるので、たけのこをアルカリ性の重曹で煮てもえぐみを取り除くことができます。
この方法は、かなりえぐみが強いたけのこのアク取りをしたいときにお勧めします。
たけのこの風味を味わいたい人は、米ぬかで茹でるのが一番でしょう。
たけのこ料理
たけのこ料理の代表選手は、まず若竹煮。
たけのこを出汁醤油(だし汁、酒、みりん、砂糖、醤油)で煮て、味が染みたらわかめを入れます。
わかめは徳島産の天然わかめを使いました。
国産の天然物はやっぱり歯ごたえが違います。
四国に住んでいると食材は豊富です。
たけのこは体内のカルシウムと結合しやすいため、カルシウムの多いわかめを一緒に摂ることで防ぐと言われています。
昔からある料理で、このような効果が自然に組み合わされていることが素晴らしいですね。
そして、やっぱりたけのこ御飯。
個人的にはナンバーワン料理です。
そして、青椒肉絲や八宝菜。
豚肉や鶏肉と甘辛く煮るのもコクがあって美味しい。
みじん切りにして焼売やワンタンを作る。
それでもまだまだ残る茹でたけのこ。
すき焼きに入れて食べてみました。
味が染みて最高。
春の味を堪能しました。