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83. コレステロールや中性脂肪をどうやって減らす?

脂質異常症 高脂血症

食事からの脂質・糖質摂取は、血液中のコレステロールや中性脂肪に影響するのでしょうか。

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脂質とはなにか

脂質は、タンパク質や炭水化物と並ぶ3大栄養素の一つで、中性脂肪(トリグリセリド)、コレステロール、リン脂質、脂肪酸などの種類があります。
脂質には、人が体内では合成できない必須脂肪酸が含まれています。
また食事から摂る脂肪は、多すぎても少なすぎても良くないと言われています。

脂質には、常温で液体のもの(油)と、固体のもの(脂)があります。
常温で液体である油には不飽和脂肪酸が多く含まれており、常温で固体である脂などには飽和脂肪酸が多く含まれています。
固体である肉の脂を現代人は摂りすぎているため、摂取を控えましょうと言われているのです。

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コレステロールって何

コレステロールは脂質の一種です。
コレステロールは今の社会では悪者扱いされていますが、生命の細胞において必須の脂肪です。
しかし、現代の飽食の時代では摂り過ぎが心配されています。

コレステロールがなぜ悪者扱いされるようになったのでしょう。
調べてみた概要は以下のとおりです。
7~8割のコレステロールは主に肝臓で作られており、血液に含まれる約2割のコレステロールが食事からの摂取によるものと言われています。
つまり、コレステロールは主に肝臓で合成されているのです。

コレステロールは、リポタンパクという粒子になって血液の中を運ばれていきます
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)があります。
LDLコレステロールは肝臓から全身にコレステロールを運びます。LDLコレステロールは肝臓からの運搬屋です。
HDLコレステロールは、血管などからコレステロールを肝臓に運び、動脈にコレステロールが沈着するのを防ぎます。HDLコレステロールは肝臓への回収屋です。

このHDLコレステロールとLDLコレステロールの比率を「LH比」と呼びます。
「LH比」が、1.5以下が理想、2.0以下が基準値、2.5以上になると動脈硬化などのリスクがあるといわれます。

LDLコレステロールが増えると動脈に沈着します。動脈に沈着したLDLコレステロールは、血管壁の中で酸化され酸化LDLコレステロールになります。
酸化LDLコレステロールは掃除役であるマクロファージ(掃除役)が食べて排除されます。
しかし、コレステロールを取り込みすぎたマクロファージ(泡沫細胞といいます)は破裂してしまいます。
その残骸がプラーク(粥腫じゅくしゅ)となって血管内にコブを作るのです。

血管内が狭くなり、やがて心筋梗塞などを引き起こすのです。

コレステロールを摂り過ぎるとどうなるのか

コレステロールの説明を読むと、一つの疑問が出てきます。
血液中の約8割のコレステロールは主に肝臓で合成されていて、食事からのコレステロールは約2割ということは、「食事からの影響は少ないのか?」という疑問です。
食事からのコレステロールの摂取が多いときは体内での合成は抑制され、食事からのコレステロールが少ないときは体内で多めに合成される調整機能があるということは、もしかして脂質を気にしないで食べてもいいのでは?という疑問が出てきます。

つまり口から食べる脂質の影響が少ないのであれば、脂質を気にしなくてもいいのではないか?と考えてしまいます。
最初「食事からのコレステロールは約2割」と知って、脂質制限は必要ないのではないか?という疑問が出てきました。
しかし調べていくと、この体内での調整機能がうまく働かなくなりバランスが崩れると脂質異常が起こることが分かってきました。
では、どんな時にこの体内でのコレステロールの調節機能がうまく働かなくなるのでしょう。

LDL(悪玉)コレステロールは、LDL受容体という蛋白によって細胞内に取り込まれるため、それによって血液中のLDLコレステロール量が適切に保たれています。
しかしこのLDL受容体の働きが低下し、血液中のLDLコレステロール量のバランスが取れなくなる場合があります。

例えば、家族性高コレステロール血症の場合は、このLDL受容体が遺伝的にうまく働かず、その結果血液中のLDLコレステロールが増えてしまいます。

また飽和脂肪酸を摂取すると、LDL受容体の合成が低下するという研究結果が出ています。
コレステロールも過剰に摂取するとLDL受容体の合成が低下することも、研究結果から出てきました。
LDL受容体の合成が低下すると、細胞内に取り込まれなくなり、血液中のLDLコレステロールが増えてしまいます。

こういった事により飽和脂肪酸を控えましょう、コレステロールの摂取も控えましょう、と言われるようになったのです。
なるほど~ですね。

また、肥満や運動不足、喫煙などはHDL(善玉)コレステロールを低下させるといわれています。
HDLが低下すると血中のコレステロール値が増えてしまいます。

そのため血管の健康のために、運動しましょう、痩せましょう、禁煙しましょうといわれるのです。
これもなるほど~です。

控えましょう、こうしましょうとただ言われるだけだと、なかなか実感できずに実行できません。
しかし悪化するメカニズムを知ると、あっこれすると悪化するんだと抑制がかかります。

中性脂肪(トリグリセリド)とは

中性脂肪は、食事から摂った脂質が腸で吸収されたり、肝臓や小腸から合成されたりします。
脂肪やコレステロールは溶けないため、単独では血液中を移動できません。
そのためタンパク質と結合して粒子になって移動します。この粒子はリポタンパク質と呼ばれています。

コレステロールが多いリポタンパク質に、LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)があります。
中性脂肪もカイロミクロンやVLDLといったこのリポタンパクの一種になって血液中を運ばれていき、やがてLDLに変化します。
また血液中の中性脂肪(トリグリセリド)が多い場合、HDLを低下させるといわれています。

中性脂肪の分解が滞るとレムナントという小さな粒子が増加します。
このレムナントリポタンパクは、粒子が小さいため血管壁に入り込みやすく動脈硬化を促進させるといわれています。

動脈硬化は血管内にコレステロールなどが付着している状態です。
実物画像は検索すると出てくるので、ぜひ見ましょう。
その怖さがよく分かるでしょう。
付着した脂肪を洗剤で洗えるものなら洗いたくなるくらいの画像でした。

油も脂も美味しいのですが、食品に含まれる油脂の摂り過ぎは危険であることがわかるでしょう。
特に脂の摂取は控えましょう。
ゆっくりと血管内に蓄積していくのです。

脂肪糖質たっぷりの食品に手が伸びそうなとき、血管プラークだらけの血管が頭をよぎりました。
だめとか言われるより、怖い画像は一番の抑制効果になりました。

コレステロール、中性脂肪を減らすには

近年、食事の摂取基準からコレステロールの上限が撤廃されました。
食事からのコレステロール量は、血中コレステロール値に影響しないとされたのです。
卵黄はコレステロールが多いことで有名ですが、卵は1日1個という基準もなくなりました。

しかし、これは健康な場合です。
体内の調節機能のバランスが崩れている人の場合はどうなるのか。

高LDLには食事療法、低HDLには運動療法が効果的とされています。
HDLは運動不足になると低下します。
夏の猛暑で運動しなかったときはHDLが下がりました。
秋になって、休みの日も動き回るようになってHDLは上がりました。

高LDLには、固体の(動物性の)脂質を一定期間制限してみる。
食事療法でLDLの数値に変化が出る人と出ない人がいるようです。
食事両方で変化が出る人は、コレステロールや飽和脂肪酸を徹底的に減らしてみましょう。
どのような食事をしたら良いのか、具体的な食事は上にも紹介したRAP食を参考にしてみてください。
食物繊維はコレステロール排出に有効と言われているので、積極的に食物繊維を摂りましょう。
脂質制限と食物繊維を意識して摂ると、数ヶ月でLDLが下がりました。

中性脂肪が高い人は、まず糖質制限をしましょう。
糖質の中には、主食だけでなくお菓子やアルコール類も含まれます。
中性脂肪対策にはEPAも有効です。運動療法も有効です。
糖質制限で体重を減らしたら、中性脂肪の値がピカピカになりました。

コレステロール値も中性脂肪も高い人は、どうするのか。
糖質制限と脂質制限を同時にすることはやめたほうが良いです。
食べるものがなくなります。
糖質も脂質も好きな人が多いでしょう。両方からの誘惑に勝てません。
糖質制限だけでも十分辛くて、なかなか達成できません。
(入院して食事療法に隔離されたら脂質と糖質の制限が一緒にできるかもしれませんが、売店がありますよね。)
EPAを処方してもらって、どちらから始めましょう。
糖質制限と脂質制限のどちらが楽かというのは個人差があるかもしれません。
甘い物が好きでやめられない人は、脂質制限のほうが食べられます。
揚げ物が好きでやめられない人は、糖質制限のほうが食べられます。
食費は、糖質制限のほうが脂質制限よりも少し高くなるかもしれません。
結局はどっちもすることになりますが。

肥満が気になる人は、まず糖質制限で少し痩せましょう。
HDLを上げたり、中性脂肪を減らしたりするのに、運動療法は効果があるといわれています。
しかし、太っていると運動が億劫になります。
少し痩せて体が軽くなると、運動もしやすくなります。
過度な運動は暴飲暴食を誘発しますから、適度な運動にしましょう。
EPAを飲んで糖質を減らして痩せましょう。

どの場合もトランス脂肪酸はだめです。

といっても検査に引っかかる人は、糖質が好きだったり脂質が好きだったり運動がキライだったりする人も多いのです。
病院でいろいろ指導を受けるかもしれません。
全部一度に実行しようとすると、正論なのですがハードルが高すぎます。
こうしましょうと言われて、ハイわかりましたと帰宅しても、そこから戦う(?)のは自分だけです。

正直に言って、帰宅してからどうしよう・・・と思いました。
指導項目をこれ全部一度にするの?どうしたらいいの?と困りました。
痛みなどの自覚症状もなく、いきなりすべてを変えられません。
一つずつクリアしていけばいい、それくらいから始めましょう。

そして、食事以外に関心を持てるものを探して過ごしましょう。実はこれが大事です。
食べることに執着すると、反対に食事療法は辛くなります。

血管プラークは改善できるのか

血管プラークは除去がなかなか難しいとされており、そのため溜まる前にまず予防が大事と言われています。

RAP食は、この血管プラークの改善のための食事療法としてある医師が提唱しています。
自分の場合プラークは溜まっていなかったので、有効性は検証できていません。
しかしRAP食を実践してみたら、血液検査の値がすべて正常値に戻りました。
数値が薬なしでもストンと下がりました。

RAP食を実践してみて感じたことは、少なくても血管プラークの予防にはなる食生活だと思いました。
また糖質制限後のリバンド予防にもなりました。
糖質と脂質を同時に摂ることが一番肥満の元だからです。

治療として脂質制限を行った時にこのRAP食を参考にしました。
このRAP食を完全に実践する場合、ノンオイル食生活といって良いでしょう。

一度RAP食を実践した感想ですが、糖質制限と比較すると、スタンダード糖質制限やスーパー糖質制限よりは実践が楽な食事療法です。
RAP食は油や脂を除く食事療法なので、満腹感が得られます。
お菓子も和菓子なら多少食べることができます。

糖質制限のように空腹感に悩まされたり、体調不調(人による)が出たりしません。
RAP食では、ある意味昔ながらの和食を食べれば良いのです。

ただ脂っこい現代食に慣れた人にとっては、物足りなさを感じるでしょう。
しかしRAP食に慣れると、淡白な味付けが美味しくなってきます。

今はRAP食の一部を取り入れた食生活にしています。
RAP食で勧められているところてんは食べられませんでした。
RAP食はノンオイル食生活ですが、自分の場合はできる限り油と脂を控える程度にしています。

自宅で調理するときは、肉の脂をできるだけ除去する。これだけは守っています。
調理方法は揚げ物よりも、焼き物煮物を優先選択する。
ヨーグルトなどの乳製品は多く摂るなら低脂肪にしましょう。風味程度なら気にしません。
しかし食べたいときはチーズも食べるし、餃子も食べるし、外食もします。
ただ小麦系よりもご飯系を選択します。

なぜ一部にしたかというと、自分の場合はお菓子をやめたからです。
糖質や脂質がたっぷり入ったお菓子をやめるという選択をした分だけ、食事において他の条件を緩めています。
将来血管プラークを溜めないために、何が一番の方法か。
自分にとってはお菓子をやめることでした。

もし血液検査に引っかかっていなければ、毎日ずっとお菓子を食べ続けていたでしょう。
これからの人生を考えるとき、お菓子を卒業できるきっかけになって良かったのかもしれません。
血管プラークを調べれば調べるほど、病気になるよりまず予防、という気持ちが出てきました。

砂糖依存に戻ると、脂質も糖質も摂取過多に戻るのは明らかです。
自分にとって食事に関しては食べる量は満腹という上限がありますが、お菓子類に関しては空腹を超えて食べるからです。
お菓子をやめることが自分にとって一番脂質を減らす方法でした。
また糖質過多を防ぐ方法でもあります。
その分、脂質の少ない果物などの自然の甘さについては制限をしていません。
自分にとってお菓子以外は、満腹でも食べ続けるものはなかったからです。

甘い洋菓子類は一生やめられないと思っていました。
チョコレート大好き人間でした。
人生のお友達だと思っていました。
ご褒美であり楽しみでした。
けれど、やめられました。

最初は、お菓子類はダイエット期間中だけやめようと考えていました。
今はずっとやめられるなと感じています。
人工的に甘く作られたお菓子を食べなくても過ごせるからです。

なぜやめられると思うかというと、甘みをやめたわけではないからです。
果物、焼き芋など脂質がなくて、甘みを感じる自然のものが多くあるからです。
糖質はありますが脂質はありません。
こういったものは何故か食べ過ぎたりしません。
人工的に甘く作られたお菓子を食べていたときは、リミッターが外れていました。
自分の場合、過剰摂取してしまうものはお菓子だったのです。

人によって過剰摂取してしまうものは違うでしょう。
こてこてラーメンがやめられない人、揚げ物にハマっている人、肉の脂が大好きな人。
脂質が多いのに食欲と関係なく一番食べすぎてしまうもの。
それを控えること。
自分の食生活を振り返ってみることが、血管プラークの一番の予防になる気がします。