コレステロールや中性脂肪が気になる人は脂質制限を試してみたら?
脂質制限をして食生活の見直しを3ヶ月してみたら、血液検査がなんと正常値になりました(祝)。
食生活の脂質摂取に血液中のコレステロール値が反応する人としない人がいると、読んでいました。
自分がどちらかは、実際に脂質制限を行ってみないと分かりません。
糖質制限では血液検査の異常値はびくともしなかったのに、脂質制限をしてみたら正常値に入りました。
自分は食生活が血中コレステロール血に影響する人(多くの人がこのパターンらしい)でした。
脂質制限では、最初の2ヶ月は慣らしのためにゆるい脂質制限をしました。
最後の1ヶ月は次の血液検査に向けて、ちょっとハードな脂質制限をしてみました。
血液中のコレステロール値と食事からの脂質量が影響するタイプかどうかは、しばらく徹底した脂質制限をしてみると判断できる。
ネットで、医師がこの方法を書いているのを読んでいました。
そのため血液検査前に、一度ハードな脂質制限をしてみて試してみようと考えたのです。
スーパー脂質制限はRAP食を参考にしました。
RAP食は血中プラークができている人向けの食事療法です。
動脈硬化が起こっている人向けの食事なので、強めの脂質制限を行います。
この中で実践できることは全部やってみて、自分なりにアレンジする部分を加えて・・・と行った方法は次のとおりです。
詳しくはこのブログで後に解説する予定です。
まず、実践してみたスーパー脂質制限は、
脂っぽい部分は調理の時に取り除く。
クリームっぽいものは食べない。
揚げ物は食べない。
調理油を一切使わない。
ドレッシングもオンオイル。
肉類は脂身の少ない部位(胸肉、もも肉、赤身肉、ヒレ肉)を使う。
お菓子は一切食べない。
ビール酵母の粉末を入れた野菜ジュースを少量毎日飲む。
卵は1日1個まではOK。
パン類は一切食べない。お米を食べる。
乳製品は調理に必要なだけ以外は、別途摂らない。
ちなみに卵の1日摂取量は現在制限がないとされています。
しかしこれは健康な人向けの話なので、とりあえずRAP食を参考に1日1個までにしたわけです。
このスーパー脂質制限、一見項目が多くて面倒くさそうですが、実践してみるとあまり難しくありませんでした。
脂身の少ない部位でも胸肉やもも肉や赤身肉はどこでも手に入るし、安価で食費は下がりました。
ドレッシングもノンオイルのものはどこでも買えます。
パンは食べないけれどご飯は食べられるので、お腹が空きません。
お菓子は食べないけれど、果物は食べたいものを好きに食べました。
ビール酵母の粉末はネットで買いました。(固形は油分で固めているから)
何に入れても構わないのですが、一番飲みやすかったのが野菜ジュースやトマトジューズの入れて飲む方法でした。
RAP食ではビール酵母の粉末以外に、野菜ジュースやトマトジューズも勧めていたので、一緒に飲むことにしたのです。
2ヶ月はゆるい脂質制限、1ヶ月のスーパー脂質制限の後、血液検査を受けました。
検査結果はピカピカの正常値に。
自分は食生活由来の脂質異常でした。
脂質制限の前に糖質制限を実践してみたとき、血液検査の値はびくとも変化なしだったのに。
こんなに早く数値が戻るとは予想外でした。
ダイエット効果は糖質制限VS脂質制限?
糖質制限と脂質制限は時々比べられることがあります。
では、糖質制限と脂質制限ではダイエット効果はどちらが大きいか?
両方やってみて、痩せやすさは糖質制限の圧勝だと思います。
糖質制限はきちんと実行できれば痩せやすい方法でした。
脂質制限のダイエット効果は緩やかで、糖質制限の半分くらいの感じでした。
糖質制限ではカロリー計算も必要なくて、低糖質のアルコールも摂ることができて、痩せるには一見手軽なダイエット方法でした。
糖質制限は、炭水化物を1日130gくらいに抑えるだけ、という簡単な方法に見えました。
たしかに1ヶ月頑張ればダイエット効果が出てきます。
短期間に体重も体型も変えることができました。
しかし、一見簡単そうに見えた糖質制限は実は辛い部分がありました。
「糖質制限」をネットで検索してみると、
「糖質制限 空腹 つらい」
「糖 質 制限 食べ て も 食べ て も お腹 が 空く」
という検索キーワードが出てきます。
そうです。糖質制限で空腹感に悩む人が多くいるのです。
ダイエット中に悩む一番のことは、お腹が空くことです。
もう一つの悩みは食べたいという欲求と戦うことです。
特に空腹感はかなり辛い問題です。
しかしダイエットや食事制限では、なにか一定のものは食べられない制限が生じます。
食べられないものがなにか?それを我慢できるのか?
長続きする方法とは、「自分にとって」負担感の少ない我慢を選択することなのです。
専門的な解説では、血糖値と空腹感の関係がよく説明されています。
例えば、血糖値が上昇し、満腹中枢を刺激すると満腹感が生じ、血糖値が低下あるいは遊離脂肪酸値の上昇が起ると,これが空腹中枢を刺激して空腹感を生じると言われています。
糖質制限食では血糖値の急激な上昇と低下を抑えます。
その分インスリンの過剰分泌が減ります。
と言われていますが要するに、糖質制限ではご飯(お米類の炭水化物のこと)がたくさん食べられないので、その分おかずをたくさん食べます。
糖質を一度に摂らないので血糖値が上がりにくいため、眠気やだるさが出にくくなります。
これは糖質制限法の一番のメリットです。
そして、おかずを食べ続けるとお腹はいっぱいになるので、漠然とした満腹感を得ることになります。
しかし、おかずをたくさん食べたときはなんとなく満腹感を得ますが、数時間後には空腹感が生じます。
そのため、糖質制限では間食をして次の食事時間までお腹をもたそうとします。
検索でも「糖質制限 おやつ コンビニ」というキーワードが多く出てくるのです。
糖質制限では脂質量が増えてしまう
糖質制限では炭水化物の摂取量を減らします。
糖質を減らすだけだと食事量が減ってしまうので、余分におかずを食べることになります。
そうするとタンパク質や脂質の比率が増加します。
おかずには味付けをするので、塩分量も増えます。
こんな糖質制限を短期間なら実行できますが、半持続的に行うリスクは大きいのではないか?
炭水化物を減らし、おかずを食べながらこの疑問を持ち始めました。
炭水化物以外なら何を食べてもよい、という脂質制限の本に書かれたルールを食生活の基本にしてしまうと、どう考えも脂質の摂取が増えるぞ?
これでいいのか?
糖質制限をすると確かに痩せます。
食後のだるさもなくなります。
しかし、これって血をサラサラにしようという目標には到達できないのでは?
食事制限の目標は、
以前の体重に戻ること
そして、
血をさらさらに
これだったのではないのか?
そして、もっと大きな疑問が湧いてきます。
この飽食の時代に、なぜひとり空腹感を持ちながら生活しているの?
糖質制限はダイエット効果があるので人気があります。
まじめに糖質摂取量を守れば、たしかに痩せる。
砂糖中毒をある程度まで離脱できる。
しかし、炭水化物を減らしてずっといきていくなんてできそうもないし、おかず食い生活はあまりに不自然で、空腹感を持ちながら生きていけない。
おかずを肴にして飲酒習慣のある人はそれがその人の食生活になっているので良いのでしょうが、普通に3大栄養素を摂ってご飯を食べている人にとって糖質制限は栄養素が偏った食事になってしまうのです。
炭水化物は人の飢餓を救ったのに、現代社会の中で、炭水化物を減らしてお腹を空かせている自分。
おまけに血液検査のコレステロール値は改善しない。
糖質制限で痩せたので、中性脂肪はかなり良い状態でした。
しかし、他の数値が改善しません。びくとも動きません。
糖質制限は三ヶ月でやめました。
まずは痩せたので、目標の一つはクリアしました。
脂質制限をしてみよう。
脂質制限はそんなに難しくなかった
脂質制限に転換してみて感じたことは、糖質制限より脂質制限のほうが難しくないということでした。
ゆるい脂質制限であれば、一部の物を除けば普通の食生活ができたからです。
ゆるい脂質制限では、
・肉類の「脂」の部分をさける
・脂っぽいクリーム状の物を避ける
・ショートニングの多い食品の摂取を減らす
これを基本ルールにしました。
糖質制限ではゆるい糖質制限でも、食品の含有糖質量が気にしなければなりませんでした。
一日の摂取糖質量を概算したり、低糖質の市販品を探したりすることが面倒でした。
ゆるい脂質制限では「脂」っぽいものを避ければ、他は何も考えません。
概算すらしません。
食品の脂質量が不安なときは裏の成分表示を見ますが、見た目の脂っぽいものをはじめから避けていればそれで済むことが多くなりました。
そして自分の場合は脂質異常が気になるので、治療上
・EPAを飲む
・揚げ物をできるだけ避ける
これも加えました。
糖質制限に批判的な意見もありますが、一方で脂質制限に批判的な意見もあります。
「脂質制限は血糖値の上昇を抑える脂質とタンパク質を避けるから、インスリンが分泌されがちでむしろ太りやすくなる」という脂質制限否定の意見がネットにはありました。
糖質制限ダイエット派の意見です。
これを読んだとき、なぜ脂質とタンパク質を避けるのか?
脂質制限でも脂質とタンパク質を摂ればいいじゃないか・・・と思いました。
脂質制限で減らせといっているのは、脂質の一種である飽和脂肪酸とトランス脂肪酸だけ。
それ以外は気にしなくてもよいし、タンパク質は十分に食べれば良いじゃないか。
昔のようにダイエット=野菜を食べる、ではありません。
脂質制限と聞いて、肉を食べずに野菜中心?と考える人もいるかも知れません。
脂質制限は動物性脂等の摂取を減らすことであって肉類は食べてもよいのです。
タンパク質等はしっかり摂りましょう。
脂質制限でも魚も食べるし、肉も脂や皮を除けばちゃんと食べるし、大豆製品だって食べます。
そして炭水化物も食べます。野菜だって食べます。
糖質制限と違って、いろいろな果物も食べられます。
お菓子も脂質の少ないものは食べられます。
つまり、脂っぽいものとトランス脂肪酸以外は何でも食べます。
糖質制限に比べると、脂質制限のほうが食べられるものが多くなりました。
糖質制限では炭水化物を減らした分だけ便秘がちになりますが、脂質制限では繊維質は十分に足りました。
外食や買い食いがしやすくなり、自宅外でも生活がしやすくなりました。
ゆるいダイエット効果もありました。
炭水化物が食べられるので、空腹感がなくなりました。
デメリットは、炭水化物を食べるので食後の眠気があることです。
糖質制限のほうが食後の眠気は出ませんでした。
炭水化物を食べる分、血糖値が上がるだろうな~とは感じます。
そのかわり、炭水化物を最後に食べるという食べる順番に気を使うことにしました。
野菜から食べて、おかずを食べて、炭水化物を食べるという順です。
糖質制限より脂質制限のほうが楽に感じる
食事の見直しを最初病院で言われて、ご飯(夜のお米)を減らすことやトランス脂肪酸を避けること、お菓子や菓子パンをやめることを指導されました。
お菓子をやめて晩御飯のお米を抜くことから始めたので、そのまま糖質制限を始めてみました。
糖質制限って炭水化物を抜けばよいだけでしょ~、と軽く考えていました。
糖質制限を実践してみたら辛いこと辛いこと。
お腹はすぐ空くし、食後物足りない。
砂糖中毒の禁断症状は出るし、間食するものを探すのが大変。
外食は不自由になるし、食べられないものがたくさん出てくる。
回転寿司も蕎麦屋もうどん屋も行けないし、外出中の夜はおにぎりも食べられない。
ただ確実に痩せました。
糖質制限はダイエット目的にはかなり有効だけれど、持続的に続けていく食生活じゃない。
脂質制限を始めてみたら、糖質制限と比べて遥かに楽でした。
外食も楽になるし、外出中に食事に困ることがなくなりました。
脂を避ければ、肉も魚も何でも食べられる。
お菓子も脂肪分が少なければ食べられる。
揚げ物も定食やお弁当に含まれていたらそのまま食べる。
食べられなくなったものは洋菓子と菓子パンと一部のお菓子
ケーキとチョコレートとポテトチップは基本的にさようなら。
その分、焼き芋や和菓子などは食べられる。
季節の果物も食べられる。
ちゃんと食事の栄養素がバランスよく摂れる。
特に、脂質制限食は空腹感に悩むことがありません。
苦痛が少なく、自分にとって不自然でない食生活にしないと続きません。
食生活の見直しは、「続けられる」ことが大前提です。
ケーキとクッキーとチョコレートとポテトチップが食べられないと生きていけないという人は脂質制限には向きません。
自分にとっては、糖質制限で炭水化物を減らして空腹感と戦うことのほうが苦痛でした。
ケーキとクッキーとチョコレートとポテトチップと菓子パンと肉の脂身を食べられないけれど、他はほとんど食べられる食生活なら続けていけると感じました。
脂質異常はないけれどダイエットしたい、でも糖質制限は失敗したという人でも、一度脂質制限をオススメしてみます。
脂質制限でも緩やかに体重が減りました。
脂質の少ない甘いものが食べられるので、砂糖中毒の人でも実践できます。
炭水化物が食べられるため、空腹感と戦うことが要りません。
現代社会でストレス過多の中、空腹感を我慢しながら生きていくなんて辛すぎる。
脂質制限で問題なのは、これからの真夏のアイスクリーム願望かもしれません。
しかし、これもアイスキャンディー類やかき氷で我慢できるでしょう。
パン類に関してはまた別途に独立して書きたいと思います。