柑橘類が好きな人にとっては、高知のジュースやポン酢はハマる。
しかし、早春に一番楽しみな柑橘類は、土佐文旦である。
土佐文旦
文旦は黄色の表面色に、厚い皮、黄色の果肉をしている。
和名はサボンとも呼ばれる。
九州などでも作られているが、文旦の生産高1位は高知県。
文旦の9割以上は、高知県で生産されている。
市場に出回っている文旦のほとんどは高知産だ。
冬の終わりから早春にかけて、土佐文旦の季節が始まる。
文旦は収穫してすぐには出荷されない。
貯蔵して追熟させる。
その過程で酸味が減り、甘みが増す。
追熟された文旦が出回りだすと、高知では道路沿いの露天でも文旦が山盛りに売られる。
ハウス栽培の水晶文旦はそれより早い時期に出始めるが、露地物の土佐文旦のほうが香りなどは良い。
土佐文旦は追熟されていくので、売り始めのシーズンより、終わりにかけてのほうが甘みは増していく。
酸味が苦手な人はシーズン後半の土佐文旦が甘くて食べやすい。
酸味が好きな人は、売り始めの頃に買うと酸味が楽しめる。
土佐文旦のシーズン終わりになると、大放出される。
大きな袋にはいった文旦が、あちこちで山積みにして売られる。
一袋買っても食べ切れない量だ。
大量に買いたい人は、この時期がお薦めである。
ただし果汁が減るので、ジューシーさはなくなっていく。
文旦の皮
土佐文旦の皮は厚い。
コレがなければ、もっと食べるのが楽なのに。
専用の皮切り機があるが、包丁でも簡単に切れる。
切り目は十字に入れると、皮がはぎやすい。
厚皮を剥がして、1袋ずつ剥いていく。
実離れが良いので、やり始めるとハマる。
ちなみに、グレープフルーツのように、横に切ってスプーンでメリッと剥がして食べてみたことがある。
皮も剥がれてしまい、皮が苦いので、普通に一袋ずつ皮を剥いたほうが美味です。
土佐文旦はそのまま食べても美味しい果実です。
サラダに入れても美味です。
文旦サラダは色んな味で試したけれど、どれも美味しい。
土佐文旦をそのまま食べるときは、皮を剥きながら剥けた分だけ「ながら食べ」をする。
サラダにするときは、ある程度の量になるまでひたすら剥き続ける。
しかし、剥くと剥いた分だけ家族が横から手を出して食べてしまうので、いつまで剥いてもサラダ用の量が残らない。
サラダ用にしたい時は、「食べるなぁ!」と宣言して剥いている。
でも、剥き終わった皿の文旦に手が出て来る。
「食べるなぁ!」