春になると、高知では春物の美味しいものが出回り始めます。
楽しみな季節が始まります。
高知の春物作物
ポンカンの季節が過ぎた早春、まず土佐文旦が出回り始めます。
土佐文旦の生産高の9割は高知産です。
土佐文旦を店頭で見ると、春がやって来ると感じます。
それが終わると、イチゴやタケノコのシーズン。
えんどう豆や春物の野菜が溢れてきます。
メロンも出回り始めます。
形崩れや網崩れのメロンは、安く手に入ります。
そしてカツオ。
カツオは春の上りカツオと秋の上りカツオがあります。
春物の上りカツオはあっさりとした味です。
秋物の下りカツオは脂がのってこってりとした味わいです。
そして土佐赤岡ではどろめ祭り。
旬のものを食べる
都会の真中で過ごしていた頃、作物の旬がよくわからない感じでした。
というより、本来の旬より早く出荷される室内栽培の作物が多いため、店頭の物の旬が曖昧になっているのですね。
イチゴも、本来は春の果物です。
しかし、イチゴといえばクリスマスシーズンに一番需要があります。
そのため、ビニールハウスで一年中作られるようになりました。
実際にはクリスマスケーキの需要があって、イチゴは12月に合わせて生産されるのが一番多いでしょう。
地産地消は美味しい
作物は早生ほど高値で取引される傾向があるため(供給が少ないほどお値段が高く付けられる)、ドンドン前倒しに生産されるので、作物の本来の旬は有って無いようなものになりつつあります。
高知に住んで、直販市に旬のものが溢れるため、作物の旬を感じるようになりました。
旬の時に旬のものを食べると、やはり美味しいなと感じます。
そしてとれたての作物は、味も栄養素も落ちない。
作物は生鮮食品なのです。
また、これからの季節にはタケノコが出てきますが、タケノコは個体差が激しい。
土の影響のせいか、鮮度が良くても苦味があるものや、一方で香りも甘みが最高のものもあります。
旬のものを食べていると、農作物は奥が深いのだと教えられます。
農業を大切にしないと美味しいものが食べられない。